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『お金の減らし方』森博嗣氏著

お金をどう減らすのか。そんなことについて書かれた本はあまり見たことがない。最近本屋で見かけるような本とは違い、とても興味を惹かれる。投資や節約でどうやってお金を増やすのかということフォーカスした本はたくさんある。その本についてどうこう言うつもりはないが、自分自身は興味が湧かない。

「必要なものではなく、欲しいものを買う」というようなことが、本の中に書かれていたと思う。これは面白いと思った。自分が何か物を買う時には、必要性を考えてしまうことが多いからである。しかし、必要なものだけを求めていると自分の欲求があまりわからなくなる。そんな気がしていたので、この言葉に惹かれたのだ。必要のないものを買って無駄遣いしろと言っているわけではない。必要がどうかよりも、欲しいかどうかを判断軸にするということだ。そんな風に自分もお金を使ってみようと思った。

自分の持っているお金をどう使うのかというのは、非常に重要なことであると思う。お金というエネルギーをどこに流していくのか。自分の好きなもの、応援したいものにお金を流していきたいと思う。今の自分がどこまでそんな風に考えてお金を使えているのか振り返る時間も持ちたい。

話は変わるが、お金がたくさんあったとしてお金を使いたいところがなかったら、自分にお金は必要ないということになると最近思っている。使いたいところのない人がお金を持って、それを貯め込んでしまえば世の中に流通するお金がその分減ってしまう。貯め込んでしまったお金には何の価値もない。自分がお金をたくさん持っても、それを上手に使う方法が思いつかない。それでは稼ごうともならなければ、お金が回ってくることもないのだろうと思っている。それが思いついた時には、勝手にお金もついてくるものだと考えている。世界はそんなふうにできているのだろうと思う。